小紅書(REDBOOK)の概要
小紅書(通称REDBOOK、レッドアプリ)とは、中国本土のオンラインショッピング及びソーシャルネットワーキングプラットフォームであり、2013年6月に設立され、2022年1月の時点で月間2億人のアクティブユーザーになっています。
発信内容
ユーザーが自由に発信し、レッドが提供するテンプレートに従ってコンテンツや生活(製品レビューや旅行先の紹介やグルメなど)を共有できるようになっています。広告業界では通常「种草筆記」と呼読んでいます。※「种草 zhòng cǎo」:購買意欲を植え付ける。
ターゲット
小紅書の2016年のスローガンは「找到全世界的好东西(海外の良いもの見つけよう)」であり、現在は「标记我的生活(私の生活を記録しよう)」になっています。ずっとユーザーの生活の質を向上させるコンテンツに焦点を当てています。
消費者のターゲティングは非常に明確であり、つまり、コミュニティとして、UGCの形で海外商品を購入したいユーザーにリアルのショッピング情報と使用体験を提供し、今、蓄積した情報に基づいて独自に選定した商品を独自の方法で、越境EC(電子商取引)オンライン販売も行っています。
要するに、小紅書は現在、コミュニティ越境コマースの新時代としての地位を確立しています。
❶解釈:UGCは、ユーザー自身によって制作・生成されたコンテンツの総称です。SNS、ブログ、動画投稿サイト、写真共有サイト、イラスト投稿サイト、電子掲示板(BBS)、プロフィールサイト、Wiki、ソーシャルブックマークなどの各種ソーシャルメディアに投稿されたコンテンツや、それらに対する感想、レビューなどのコメントも含まれます。
最近の動き
小紅書は、いくつかのオンライン番組やテレビ番組のスポンサーとなり、ユーザーと一緒にコンテンツの充実をもたらしてきました。2021年よりライブコマースにも力を入れて、APP内でのブランド旗艦店の解説、特に2022には、広告プラットフォームの追加などにて、ユーザーを獲得した上にマネタイズ化する動きもどんどん進化しています。
小紅書(REDBOOK)のユーザー属性
- ユーザー数:2億人(2019年1月までの公開情報による)
- MAU:2022年1月月間アクティブユーザーは2億人まで達成。
その他プラットフォームとくらべて、小紅書REDBOOKは驚異に進化を図っています。
- 記事数:2020年には、約3億の記事がリリースされ、毎日100億のインプレッションを超えています。
- ユーザー年齢:若者に向け、年齢は主に18~34歳に集中しており、全体の83.31%を占めています。
- 性別:女性ユーザーがメインで90.41%となり、男性ユーザーが最近増えてきて、9.59%を占めています。
- 職業:ほとんどは大学生とサラリーマン(経済力と消費意欲の効率的な組み合わせ)
- 地域:一級都市のユーザーは小紅書の主流であり、50%を占めています(2020年統計)
小紅書(REDBOOK)の特徴
小紅書(REDBOOK)はなぜ女性たちに人気なのは、主に以下の理由があると考えられます。
シンプルなラベル化
商品の場合、「何を買うか」「どこで買うか」「いくらで買うか」の3つの質問を写真にラベルすることによってすぐに答えを見つけられる。小紅書REDのインフルエンサーも大体3つのジャンル(ラベル化)に分れられ、このジャンル内のコンテンツであればより読者に届きやすい。
わかりやすい投稿方法&豊富なコンテンツ
投稿に関しては、ユーザーがより美しい写真を作成できるようにフィルター機能が追加されました。操作は大変しやすくて、アプリに投稿しやすいように画像編集ができ、素人でも綺麗な写真や動画を編集することができます。
今まで比較的にコスメ、雑貨関連の商品が多かったですが、最近、電器類、デジタル、アウトドア、インテリア、キャリアアップ、心理学なども急上昇でさまざまなコンテンツがシェアされているようになっています。
さらに、2年前より動画が比較的に流行りになり、投稿の写真は最大9枚まで、動画の長さは1秒から5分です。
高いコンバージョン率
例えば、ある会社は小紅書と協力し、187万人の若者の意見をまとめ、ヨーロッパで最も価値のある購入品のトップ10を紹介しました。なんと購入客から20万人以上も投票されました。
小紅書(REDBOOK)直近の動き
男性ユーザーが増加
近年、小紅書REDはフィットネス、グルメ、車、体育のコンテンツを増え、男性のKOLや有名人が入り、男性ユーザーが増えてきています。2022年6月時点では、男性25%のシェアをしめるようになりました。一方、ドゥインDOUYINは55%の消費者は男性になっています。
ライブ販売に注力
2019年後半まで、基本的に小紅書REDが自社で運営している店舗以外、第三社に積極的にオープンしていませんでしたが、2019年ブランド店舗の開設に力入れるようになり、それと伴い、ライブ放送も2020年より本格的に展開しています。そのため、UGCの創作、小紅書RED自社販売以外に、ブランド店舗の開設、ライブによる販売など、小紅書REDは自社の特徴を持ちつつ、ますますアリババの天猫TMALLに似って来た気がします。
物販以外のビジネス展開
MALLやDOUYINなどEC展開する最中、小紅書REDは有料コンテンツ販売も取り込んでいます。例えば、あるフィットネス関連のKOLは、自分のノウハウをライブでファンに伝授、シリーズ化した内容をさらに映像で販売するなどによってコンテンツの有料化にしています。
まだ大きくビジネスになっていないようですが、他プラットフォームでなかなかできていない中、高品質のユーザー層を持つ小紅書REDならばできるかもしれないですね。
まとめ
小紅書REDBOOKは、すでに三高(高品質、高影響力、高アクティブ)のプラットフォームになっています。高価値な消費者は高品質のライフスタイルを追求し、楽しむことで、高品質の商品やサービスに対してより喜んでお金を払うようになっている中で、どのようにビジネスに活用していくのか次回またご紹介します。
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