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【最新】2022年独身の日結果レポート

アリババ 集団による独身の日「双11(ダブルイレブン)」の大規模値引きセールが、毎年恒例で行われました。
今年は新型コロナウイルス対策で、中国政府が感染を最小限に押さえ込もうと「ゼロコロナ政策」を掲げて、経済活動に大きなダメージを与えています。
上海や中国各地で今もなおロックダウンは繰り返されており、企業活動や物流などの影響が大きく出ている中、双11(ダブルイレブン)の結果はどのようになっているのでしょうか。
今回は、2022年の「双11(ダブルイレブン)」・独身の日のまとめをご紹介していきます。

アリババ 「双11(ダブルイレブン)」・独身の日とは

双11(ダブルイレブン)とは、毎年11月11日に行われる独身の日を祝うイベントです。
なぜ11月11日が独身の日なのかというと、もともと中国の11月11日は「光棍節(こうこんせつ)」と呼ばれ、光棍は独身者を意味します。
また、日付から1人を連想させる1が並ぶことから、独身の日という意味合いが広まりました。
イベントとして大衆に広がったのは、南京大学の独身の学生たちが、この日に集まりお見合いパーティを開き、プレゼントを交換するなどのイベントを開催しているのがメディアに取り上げられたのがきっかけと言われています。
独身者たちがお互いに「励まし合い」する日として始まったイベントですが、2009年にアリババ 集団は、この独身の日に目をつけ、11月11日に大規模な販促イベントをECサイト上で開催しました。
イベントは大盛況で、それ以降11月11日は独身の日(双11)として中国人に馴染みのあるイベントとなったのです。
近年では独身の日という意味合いより、各企業が大規模な値引きセールを行うので、ショッピングデーという印象が強くなっています。

2022年度「双11(ダブルイレブン)」独身の日の結果

根据星图数据监测显示,2022年双十一期间全网GMV达11154亿元

双11(ダブルイレブン)のプロモーション期間中、総取引額は1兆1,154億元に達しました。
毎年恒例のお祭り騒ぎのイベントである双11(ダブルイレブン)は、今まで開始から4秒で1億元、21秒で10億元、2分5秒で100億元を突破するなど、中国国内だけではなく、世界を圧倒し続けてきました。

平台销售情况及品类排名

毎年イベント会場に数字を配置し、売り上げの即時報告をしている様子が毎年報道されますが、今年アリババ グループは双11(ダブルイレブン)期間中の総取引量の発表を行いませんでした。
今年はアリババ 集団以外のプラットフォームも、販売結果を発表せず、落ち着いたイベントという印象で幕を下ろしました。

天猫(T-mall)の結果

今年の双11(ダブルイレブン)のイベントは、以前のような活気は失くしていますが、最も安定したパフォーマンス結果となりました。
データによると、今年の参加加盟店は最も多様な年であり、29万ブランド、数百万の中小店舗、多くのライブコマース出演者、2,100万の商品が参加しました。
販売最初の1時間で、102のブランドが売上高1億元を超え、そのブランドの半分以上が中国のものでした。
Haier、Midea、TCLなどの中国家電ブランドは、毎秒1億元以上の売り上げを達成しています。
天猫(T-mall)では、130のブランドの会員売上高が1億元を超え、5,600以上のブランドの会員売上高が前年比の100%増加をしました。
双11(ダブルイレブン)のイベント期間中、スマートビデオやゲーム、アウトドア製品、ペット製品、高齢者向け家具などが業界の前年比で20%以上増加。
フェイシャルマスクや暖房器具、低炭素洗濯機、肌着用洗濯機が前年比の100%以上増加しました。

京东(JD.com)の結果

京东(JD.com)の生産エリアの注文数は、前年比の80%増加しました。
生鮮食品の売上高はイベントスタートの1時間で前年比60%以上増加し、28時間で1,000万を超える消費者が注文しました。
中小企業の取引額は、前年比で2倍となり、独自の生鮮食品ブランド「京觅(Jingmi)」の売上高は前年比で165%以上増加しました。
アルコールの売上は前年比で190%、男性用洗顔料の売上は前年比で5.4倍と増加しました。
また加盟店別では、小米(Xiaomi)の売上が前年比220%以上、外星人(エイリアンウエア)が前年比の3倍、珂润(Curel)は115%、エスティローダーは前年比の160%伸びました。
参考元:截至3点 全网最全双11战报来了(11.12)

双11(ダブルイレブン)の過去の成長

中国の最大イベントとなった双11(ダブルイレブン)は、売上の規模も年々拡大し続けてきました。
下記のグラフは、2009年から2020年までの総取引売上高です。

過去に楽天の1年間の売上が3.5兆円で、それを双11(ダブルイレブン)は1日で達成したため、日本でも大きなニュースとなり、毎年注目されてきました。
海外の消費者へも販売されるようになり、双11(ダブルイレブン)は中国eコマースと海外を繋ぐ架け橋となっています。

2022年の双11(ダブルイレブン)のトレンド

グリーンエネルギーがトレンドに!

今年の双11(ダブルイレブン)のトレンドとなったのは、グリーンエネルギーでした。
世界各国、地域や企業はカーボンニュートラルに向けて、化石燃料から太陽・風力などの再生可能な自然エネルギーを利用しようという動きになっています。中国でもその動きは強く、消費者たちも環境保全に対する関心が強くなっています。以前は双11(ダブルイレブン)で安くなるからと買い込んで賞味期限切れになってしまう人が多くいました。しかし、今年は需要に応じて適量を購入し、衝動的に買い物をしないという人が増えました。
2020年の新型コロナウイルス以降、中国人の爆買いは徐々に収まり、理性的な買い物をするようになってきています。

中高年向けの健康食品・サービスの取引が大幅に増加

新型コロナウイルス以降、健康志向の高まりが強くなった中国。
富裕層の特に中高年の人たちは、自身の健康にとても気を使うようになりました。
中でも人気だったのが、心拍数や呼吸・睡眠などを細かく見ることができる5Gスマートケアベッド、個々人の栄養状態に合わせてカスタマイズされた牛乳、高齢者のために開発された無線Bluetooth補聴器などです。
中国も高齢者の人口が増えているので、高齢者に対する製品やサービスのマーケットは、潜在的に大きいと言えます。

「静か」な終わりを迎えた2022年独身の日。

毎年お祭り騒ぎの双11(ダブルイレブン)でしたが、今年は例年とは違い、落ち着いた雰囲気のイベントとなりました。アリババグループが独身の日の総合的な売り上げを公表しない発表を行った後、他のプラットフォームも総合的な総売り上げは発表しない方針になりました。そして新型コロナウイルスの経済的ダメージが大きいのと、世界的な環境保護志向の影響により、以前は当たり前だった中国人の爆買いが変化してきています。衝動的だった買い物も、理性的なものとなり、中国人消費者がより考えてモノを買うようになってきています。
また近年の健康ブームと中国人高齢者人口の増加により、健康産業商品の消費が増加した結果となりました。
今までの双11(ダブルイレブン)とは異なる結果となり、新たな局面を迎えるだろう、来年の双11(ダブルイレブン)はどのようになるのか引き続き目が離せません。

引用資料:星图数据 、新浪財経

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