デジタルサービスと配達サービスは日本よりもかなり先ゆく中国では、O2O(オンラインtoオフライン)の新たなサービスが注目を集めています。
オンライントオフラインを繋ぐ新しいビジネスモデル
「地元のお店」+「即納」=ネットショップの出前サービス(即时零售)
日本で例えるのなら、フードデリバリーサービスの「なんでも版」。
配達してもらえるのは、食事だけではなく日用品、化粧品、家電など、販売しているもの全て30分から60分以内に届けてくれます。
加熱する「最速配達時間」戦争!
「安かろう悪かろう」が定着してきた中国では、「最安値」戦争が一旦落ち着いてきた今、「最速配達時間」戦争が起こりはじめました。
各店舗が「特急」「最速」「爆速」「極速」などと、配達時間の短さを他店とのサービスの差別化の1つとしています。ECサイトで購入した場合でも、商品が届くまでに2~3日かかるのが一般的ですが、このサービスを使った場合、オンライン決済後、30分から60分以内に届きます。
実店舗の強みを最大限に活かせる新サービス
このサービスは、配達員が店舗に商品を受け取り、購入者へ届けます。その為に、実際に店舗があるお店を活用するサービスで、地元の店舗、近くの在庫と近所に住む消費者を結ぶ新しい形のビジネスモデルです。
同じ商品を販売した場合、実店舗を持たないネットショップに「価格」負けしてしまうことがある、実店舗があるネットショップが、このサービスを使って実店舗の強みを最大限に活かせるようになります。
このサービスを活用して、街の20平米ほどの小さなスーパーマーケットは1日に平均200件の注文が入り、多い時には1日350件の注文が入りました。
「注文を受け、店内から商品を袋に詰めて、数分で完了。そしてカウンターにおいて配達員を待つだけ」。フードデリバリーと同じ仕組みです。
日本でも似ているサービスがありますが配送専用の倉庫があり、店頭からではありません。
中国のサービスは商品を店頭もしくは配送専用の倉庫から持ってくるのです。
発売開始5分56秒で届いたiPhone14
今年の9月に発売されたiPhone14が発売時、O2O(オンラインtoオフライン)デリバリーサービス最大手の美団点評の配達員が店舗に押し寄せ、一番早く受け取りしたお客様は注文から、5分56秒しかかからず、話題となりました。
そして今年の独身の日セールでは、美団点評は中国最大手の蘇寧電器は、戦略提携を結び「デジタルデリバリー」を強化しました。
変化ではなく進化している中国のデリバリーサービス
近年オンラインショッピングが主流になっている中国では、オフラインショップが苦戦を強いられてきました。しかし、このサービスではO2O(オンラインtoオフライン)両方の強みを活かし、互いの共存が叶います。
配達サービスは日本よりもかなり先ゆく中国で、この新たなサービスが注目を集めています。