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在日中国人と会員制ウイスキーソサイティ、イベントレポート

近年、日本で造られたウィスキーは世界中でカルト的に人気があります。ウイスキーの品質の良さ、種類の多さなど中国人にも人気を集めており、インバウンド回復とともに、今後さらに需要が高まっていくと考えられています。 
世界的にも酒関連の酒税が安い日本では、さまざまな種類のお酒を飲むことができ、海外旅行先から日本国内で購入できるお酒を購入してくることは、なかなか有りません。しかしお隣中国では酒関連の酒税が高いため、酒類をお土産や転売目的で購入する人が多く、日本国内でも日本ウイスキーが購入しずらくなっています。

右肩上がりの日本産ウイスキー輸出

国税庁2022年「最近の日本産酒類の輸出動向について」


グラフを見てわかる通り、2018年から2022年までの日本産ウィスキーの輸出金額は、年々右肩上がりです。
2022年には560億円を超えており、2021年と比べて21.5%も輸出金額が増加しました。 
このように年々海外でのウィスキー需要が高まっていますが、なぜ日本のウィスキーは人気なのでしょうか。
そこには味や質が良さだけではない理由があります。
日本のウィスキー関税が低く、旅行者はさらに免税が適用されることから、海外でも現地価格で転売しやすいといったメリットがあります。
例えば、同じ商品であっても、日本と比べて中国では2倍以上の金額で販売されていることが挙げられます。

日本サントリー公式HP/淘宝(タオバオ)HPより

SMWS(The Scotch Malt Whisky Society)とは

今回イベントを主催した SMWS(The Scotch Malt Whisky Society)は、1983年にイギリス・エディンバラで設立した会員制ウイスキーソサイティーです。現在20か国で会員が35,000人を超えるなど、世界で最初のウィスキークラブとして多くの人に名が知られています。
日本ではまだまだ馴染みがない、会員制ウイスキーソサイティーですが、世界中にいろいろな会員制ウイスキーソサイティーがあります。SMWSは世界最古の会員制ウイスキーソサイティーとしても有名です。
日本のウィスキー需要が高まる中で、今回SMWSは2月11日にウィスキーの試飲イベントを開催しました。
本記事でイベントのレポートをお届けします!

SMWSコラボイベント概要

日時:2023年2月11日土曜日 14:00~16:00
場所:SMWSラウンジ
参加者:SMWS非会員の在日中国人10人

今回のイベントのテーマは「私好みのウイスキーを探す旅」
SMWS独自のフレーバー12種類のウィスキーを用意し、ウイスキー歴20年ウイスキープロフェッショナル好みを伝え、12種類の中からピッタリ合うウイスキーを試飲したり、普段は飲まない好みとは反対のウイスキーにチャレンジしたりと、「私好みのウイスキー」を探しました。
イベント後の参加者の感想からも、楽しい雰囲気の中で普段は選ばないようなウイスキーを試飲をすることができたと喜びの声が上がりました。
今回はSMWS非会員を対象として開催したため、参加者の多くはウィスキー初心者でした。
そのため知識を深め、ウィスキーの良さや、好みのウイスキーに出会えたイベントとなりました 

参加者10人のうち、2人がSMWSにその場で入会。
真剣に入会を考えている参加者は2人もいました。他にも会員向けイベントに興味を持っている人がいるなど、参加者のほとんどが今後のイベントの参加を検討していることがわかりました。
イベントではウィスキーの販売だけではなく、試飲したことで商品ごとの違いや魅力に気づくといった、知識を深める時間となりました。
また在日中国人同士で中国語でコミュニケーションできたことが、参加者にとっても有意義だったようです。

今後のウィスキー市場と在日中国人のつながり

日本からのウィスキー輸出金額は年々上昇し、今後日本のウィスキー業界は、インバウンドの回復によりさらなる発展が見込まれます。
日本のウイスキー「響」だけではなく、日本の免税店などで外国ウイスキーを購入が中国と比べると、半額に近い価格で買えることも中国人旅行者には、知れ渡っている情報です。
SMWSでのウイスキーに関しても、飲むものだけではなく資産に近い感覚でウイスキーを購入される方も多いようです。海外から日本のウイスキー市場を見た場合、宝島のように感じるのも理解ができます。
そういった需要の中で、今後も在日中国人コミュニティーとウィスキー市場をつなぐ機会ができ、日本ウイスキーの無限の可能性が感じられました。
今後インバウンド景気の回復に伴い、日本ウイスキー市場の人気はさらに加速していくのでしょうか。

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