3月は日本の卒業シーズン。日本の大学の卒業式では、袴を着て参加をするのが主流となっています。
一方、中国の卒業シーズンは6月から7月です。
中国では近年漢服が若者の間で人気となっていますが、日本と同様に伝統衣装を着て卒業式に出席するのでしょうか。
今回は日本の大学院に通う中国人留学生にインタビューをし、どのような卒業式文化があるのか調査をしました！
漢服は着ない?中国の卒業式文化
中国の大学の卒業式では、一般的にアカデミックドレスと呼ばれる西洋式の衣装を着て出席します。
日本では国の伝統衣装である袴を着て卒業式に参加するのが当たり前となっていますが、中国では伝統衣装である漢服は着ない人が多いです。
そして中国では、学位や修士、博士ごとにガウンの色が分けられています。
学士(学部生)は黒のガウン、硕士(修士課程)は、青のガウンを着るのが決まりです。
さらに博士は黒と赤のガウンと決められています。
さらに特徴的なのが、学部によってショールと呼ばれる襟部分の色が異なるところです。
襟の色は文学、科学、工学、農学、医学、軍事といった、6つの分野に分かれています。
ピンクは文学の学位、グレーは科学の学位を表し、黄色は工学の学位、緑色は農学の学位、白が医学の学位、赤が軍事の学位です。
このように中国では、学部や修士、博士とガウンの色が異なる他にも、襟の部分の色が学部や学科によって分けられているという文化があることがわかります。
そしてアカデミックドレスを着て卒業式に出席し、映え写真を撮るのが楽しみなようです。
コロナウイルスの流行で変化する卒業式
日本の大学の卒業式は、コロナ渦のため中止することもありました。今年は感染対策をした上で、開催する大学が多いようです。
中国の大学もコロナウイルスの影響により、一時は開催を中止する大学もありました。
しかし従来までの卒業式と形式を変えて開催する大学も増えてきました。
例えば、屋外で開催した大学があります。
他にも会場に行けない学生のために、オンラインで参加する措置もとられました。
ライブのような大盛り上がりの中国の卒業式
大学ごとに様々な感染防止対策が行われていた中国の大学ですが、日本とは全く異なる卒業式文化があるのを知っていますか?
日本と同様に学部の代表学生が証書をもらうといった文化もありますが、中国の卒業式は日本と盛り上がり方が異なるのです。
この動画は、2019年の青島大学の卒業式の様子です。
バンドの演奏や歌唱などコンサートのような雰囲気です！
このような卒業式の演出は、学生たちが主体となって企画していきます。
途中で卒業生がマイクを持って歌うシーンがありますが、大学内で歌が上手な学生を集めているそうです。
さらに北京大学では、パフォーマンスも含めた豪華な卒業式となっています。
厳しい学歴社会を生き抜いた証の豪華な卒業式
今回は中国の卒業式の服装と式典について紹介しました。
しかし高校までの卒業式は日本と同様に、静かな雰囲気だそうです。
さらにアカデミックドレスを着て、帽子を投げる「ハットトス」も恒例行事だそうです。このように中国の卒業式は、大学生活の1つの風物詩とも言える行事であることがわかりました！
