連日熱戦の続くサッカーW杯でフィールドを囲むLED看板に映し出されるオフィシャルスポンサーのロゴの中にVISA、アディダス、コカコーラなど私たちが見慣れている企業ロゴの以外に、見慣れない漢字のスポンサーロゴはどんな企業なのでしょうか。
カタールW杯の世界最多出資国は中国
W杯のスポンサーランクがあり、最上位のFIFAパートナーはFIFAが主催する全ての試合やイベントで広告を出す権利が与えられ、ワールドカップスポンサーはワールドカップに直接関わる権利が与えられます。
今回のサッカーW杯には中国企業から出資額は 13 億 9,500 万ドルを超え、米国企業の11億米ドルを上回り世界で最多出資国となりました。
15年間のFIFAパートナー契約をしているWANDA、2大会連続ワールドカップスポンサーの蒙牛乳業、Vivo、Hisenseはどのような企業なのでしょうか。
中国初のFIFAパートナー:WANDA万達
WANDA万達(ワンダ・グループ/万達集団有限公司)
FIFAパートナー契約を2015年から2030年までの15年間契約をしているWANDAは1988年に大連で設立され、商業、文化、不動産、金融などの産業がある複合事業企業です。
大型ショッピングモール万達広場88軒、五つ星ホテルと超五つ星ホテルは55軒(5つ星ホテルの所有数は世界一)、百貨店は78軒と中国の商業用不動産業界の最大手であり、全てを合計すると世界に2番目に大きい不動産面積を保有している企業です。
世界最大の映画館チェーンでもあり、アメリカ映画館チェーンのAMC、ヨーロッパ最大の映画興行チェーンオデオン・シネマズなどを買収しました。
ワールドカップスポンサー:Vivo
Vivo(ビボ/维沃移动通信有限公司)
中国スマートフォン、タブレットのブランド企業Vivoは、2011 年 11 月に最初のスマートフォンをリリースしました。2022 年 8 月の時点で、60 以上の国と地域に参入し、4 億人以上のグローバル ユーザーを抱えています。
今年の4月に発売された折り畳みのスマートフォンのX Foldは、300,000 回折り曲げた後でも画面にシワがつかないことが実証され、ギネス新記録に認定されました。そして、携帯電話業界の唯一の公式スポンサーとして大会中FIFA関係者が使用する公式スマートフォンのスポンサー権利も獲得しています。
今年vivoブランドは、中国スマートフォン市場で Apple に次ぐ第 2 位のハイエンドスマートフォンブランドとなり、世界のスマートフォン市場で 9%市場をもつ世界シェアで5位のブランドとなりました。
ワールドカップスポンサー:蒙牛乳業
蒙牛乳業(Mengniu/蒙牛乳业)
内モンゴル自治区で設立された中国最大手の乳製品企業で、世界8位の乳製品企業です。
中国本土だけではなく、香港、マカオ、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポールなど世界10カ国以上の乳製品市場に参入し、上海ディズニーリゾートの公式乳製品企業でもあります。
アリババグループと提携をし酪農にDXを取り入れ、約800ヵ所の牧場で100万頭の牛をネットワーク管理しています。そして創業から22年目の2021年にAppleのロゴをデザインしたロブ・ジャノフ氏によってロゴの刷新させ、グローバルブランドへのアップグレード戦略を開始しました。
ワールドカップスポンサー:Hisense
Hisense (ハイセンス/海信集团有限公司)
中国青島に本社があり、薄型テレビのレグザブランドを傘下にもつハイセンスは、この4社の中でも一番日本に馴染みのある企業です。
中国人が選ぶ中国のグローバルブランドイメージトップ10に6年連続選ばれ、世界160カ国以上に販路があり、海外で最も親しまれている中国家電ブランドと言われています。
大会が始まり、ハイセンスの「中国1位、世界2位」という大きな広告に、「世界一はどこ?」「虚偽宣伝?」などと中国はざわついています。
カタールの中国製のインフラも話題に!
中国国内のプロサッカーリーグの人気は上がっているものの、2002年以来の出場にはなっていない中国サッカー代表。
しかしフィールド以外では中国勢が大活躍。
メイン会場であるルサイルスタジアムは中国企業によって建設されてカタールのお札に印刷されました。
審判員のユニフォームは中国製、大会電力源は中国製の太陽光発電所。街中の巨大スクリーンも中国製で街中を走るバスも中国製の電気自動車。簡易ホテルとして利用されているコンテナも中国のメーカー品。
オフィシャルグッズ製品の70%は中国の義烏で製造されているなど、フィールド以外でも大活躍の中国勢。
前回大会も「中国製オフィシャルグッズで参加する中国チーム」などと話題になりましたが、今大会は開幕前夜に、中国から送られた2頭のジャイアントパンが公開されたりと、中国勢の活躍が強く目立ち、中国無しでは語れないW杯となりました。
引用:
人民日报社中国经济周刊官方网站
潇湘晨报官方百家号