近年の中国の所得の増加や消費の変化などにより、中国健康食品の市場規模が拡大しています。2021年2600億元、2025年には3200億円に達すると予測をされ、市場の中心は中国総人口の約15%のZ世代と言われています。
「経済危機」より「健康危機」?!
中国の激しい競争社会の中でも、中国国内の経済が安定し物質的にも豊かな環境で育ったと言われ、自己満足、経験志向、豊かな個性、自己顕示欲などを持ち、中国市場の新たな購買力となる世代です。
Z世代の特徴の「個性」を刺激するサプリメントがトレンド?!
昨年度あたりから中国のサプリメント市場に登場した、パーソナリティサプリメントが人気を集めました。
Z世代は多くの情報を得る力があるので、自分に必要なものを必要なだけ選べるサプリメントに人気が出ました。
時代とともに変化する消費者需要
中国のサプリメント市場がこれほどにも多様化している理由は、中国の若い消費者の嗜好が多様化しているためです。Z世代は彼らの親世代とは違い、大さじ何杯かを飲む肝油や、大きなマルチビタミンのカプセルなどの商品には興味を示しません。
なぜなら、カプセル型などのサプリメントは薬を飲んでいるような感覚を与えるためZ世代は好みません。
ジェネレーション Z の栄養消費の概念は「実用的」
従来のサプリメントと比較して、持ち運び可能でシンプルですぐに摂取できる粉末、液体、ゼリーなどのスティック状の製品はZ 世代に好まれています。そして、Z世代は親世代とは違い高級なパッケージなどは求めず、利便性や製品の有効性を重視し、コスパが良いものを好むようです。
Z世代はサプリメントをオンラインで購入することを好む
多くの中国人は、25歳が老いの始まりだと考えています。25歳前後の若者の多くは、予防医療にお金を使うようになります。中国Z世代が自分の健康を守るためにお金を使うということは、特別なことではなくなっています。そのことはZ世代のサプリメントの市場規模が増加傾向にあることからも明らかです。
特にこのコロナ禍で、若者は死を恐れるようになり、免疫力を高めるためにマルチビタミンや、外出制限があるとプロテインなどの栄養補助食品を購入する傾向がみられます。
Z世代必須のサプリメントとは?
日本よりもデジタル社会の中国Z世代に欠かせないサプリメントが、眼精疲労対策のサプリメントです。
そして日本より競争社会の中国では、残業をする人を加班族などとよび、疲労感を笑いに変えるようなSNS投稿が増え、彼らの短い睡眠時間の向上を目的としたサプリメントが必需品となり、コロナ渦という事もあり免疫向上サプリメントが人気です。
時代背景とともに変わっていくサプリメントトレンド
日本のバブル世代のように、タブレットケースにたくさんのサプリメントを詰め込み、大量の水で飲み込むのは、中国Z世代にとってはひと昔前のトレンドのようです。
流行に敏感で情報力が多く、新しいもの好きな中国Z世代から支持される商品は、今までのサプリメントとは違った形状で利便性とパーソナリティ、そしてコスパに優れた商品が彼らに受け入れられるのでしょう。