希望に溢れた1年目
2019年7月、初めての来日。
青い空と白い雲、清潔で整った街並みは、私が想像していた日本だけれども、違ったような気もし、その時の気持ちを上手く表現する言葉が見つかりませんでした。
日本での最初の食事はコンビニのお弁当でした。繊細な盛り付けで、少量のおかずがたくさんあり、とてもおいしかったです。
新しい環境への期待感が、親と離れてしまった悲しみを忘れさせてくれました。
新宿の街を歩いていると、見慣れた中国語に囲まれ、店頭広告も見慣れた中国語で、外国にいるのかいないのか分からなくなりました。
日本で何をしているのかと聞かれたとき、私は誇らしげに「留学に来ている」と答えました。
留学に来たとはいえ、まだ大学の受験の準備段階です。
語学学校ビザで来日した私は、留学生としてのスタート地点に立ったばかりです。
語学学校の先生から、日本語能力試験とTOEICを高得点と、大学院で研究内容と志望動機をしっかり準備できれば、問題なく大学に入れると言われましたが、簡単なようでとても高い壁に感じました。
でも、きっと大丈夫。
精一杯、頑張るしかなかった2年目
2020年7月、コロナにより日本語能力試験が中止となりました。
日本語能力のN1レベルが必須の入試パンフレットを見ると、憧れの学校が一歩遠のいたような気がしました。
日本語学習は、ある地点で行き詰まり、いくら単語を暗記し、ニュースを読んでも、商店街のおじいさんと意思の疎通ができないのです。
2020年4月の緊急事態以降、行動の制限がある生活には慣れてきましたが、いろいろな不安を和らげてくれる友人もおらず、コロナや病気への不安、受験勉強のストレスで、目の前が真っ暗になり、すべての困難は出口がないように感じました。
今、何をしたら良いか、何ができるのかを一人で悩み、数名の教授へ救いの手を求めましたが、叶うことはありませんでした。
私の周りでも、さまざまな理由で帰国を選択する人が増え、私自身も帰国という選択を考え始めた頃、早稲田大学の公式ホームページが、日本語能力試験の中止に伴い、今年の出願は語学の成績がなくても出願できるように調整されていました。
苦難の日々が続きましたが、ようやく一筋の光が見えてきました。
大学への出願ができるようになったけど、目的は入学すること。
まずは精一杯、頑張るしかないわ。
無限の可能性に気がついた3年目
2021年7月。早稲田大学の留学生になって3ヶ月が経ちました。
新しい友達、新しい学校、新しい世界。
合格した時の喜び、入学した時の感動は、毎日の授業に追われ、どんどん薄れていきます。
入学前は、「早稲田大学に入れる自分はすごい」とずっと思っていました。入学してからは、他にもたくさんすごい人がいました、
頑張って入った大学は、他の人には苦肉の策で入った大学でもあり、私と同様大きな希望を持って入った大学でもあることに気がつき、自分がちっぽけに感じました。
他人と自分を比較して、落ち込むなどの、負の連鎖から抜け出せない頃、コロナによって人との付き合い方が変わり、中国での大学生活と比べ自分の時間を多く持つことができ、空いた時間を使って自分の動画作品を撮影し、ネット上に公開したところ、いろいろな方から良い評価をいただけるようになりました。
他人と比較するのではなく、自分にフォーカスした方が楽だったのかもしれませんね。
私には、まだまだ無限の可能性がある。
今後の私
私と同じ環境にいる留学生たちをドキュメンタリー形式で紹介する動画チャンネルをbilibiliに作りました。
動画チャンネルを1年間運営をし、登録者数が1,000人以上となりました。動画1本の制作時間は、約1ヶ月から2ヶ月かかります。
いろいろな国の留学生に取材をしながら、自分の人生も振り返ることが、自分自身の成長を感じられます。そして、今の目標は留学生だけではなく、日本にいる外国人へたくさん取材をしたいです。外国で生活することは表面的には華やかに見えますが、そうばかりではありません。
日本にいる外国人が抱える、苦労や困難に立ち向かう姿などを、たくさんの日本の人へ知ってもらいたいです。
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